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2008年11月23日

手付金等の保全

今年、上場企業の倒産はバブル崩壊後に記録した戦後最多に並びました。まだ、年末までに時間があることから記録を更新してしまうかもしれません。その中で目立つのは、マンション販売業者とそれに関わるゼネコンです。

分譲マンションは、着工してから完成し引渡しがされるまでに1〜2年程度の期間を要します。マンション価格下落局面でもあり、着工後すぐに販売を開始されたとしても、そのタイミングで購入する方は少ないかもしれませんが、もし、着工中に分譲会社やゼネコンが倒産した場合、購入者に被害が及ぶため、宅地建物取引業法では、宅建業者が売主の物件の場合、購入者が支払う手付金等を保全するように義務付けられています。

第41条 宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建築に関する工事の完了前において行う当該工事に係る宅地又は建物の売買で自ら売主となるものに関しては、次の各号の一に掲げる措置を講じた後でなければ、買主から手付金等を受領してはならない。(未完成物件の措置)

※手付金等とは、代金の全部又は一部として授受される金銭及び手付金その他の名義をもつて授受される金銭で代金に充当されるものであつて、契約の締結の日以後当該宅地又は建物の引渡し前に支払われるものをいう。→手付金という名目でなくても中間金や内金なども対象で、その合計額で判断される。

※当該宅地若しくは建物について買主への所有権移転の登記がされたとき、買主が所有権の登記をしたとき、は解除される。→代金を支払う目的が達成されるため。

※当該宅地建物取引業者が受領しようとする手付金等の額が代金の額の100分の5以下であり、かつ、政令で定める額(現行1,000万円)以下であるときは、この限りでない。

※保全措置は、完成までの全期間に渡る、1.銀行からの手付金全額返還保証、2.保険会社による手付金全額保証保険。

※手付金等の保全が義務付けられる契約において、宅建業者である売主が保全措置を講じないときは、手付金等の支払いを拒絶できる。

第41条の2 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買に関しては、同項第1号若しくは第2号に掲げる措置を講じた後又は次の各号に掲げる措置をいずれも講じた後でなければ、買主から手付金等を受領してはならない。(完成物件の措置)

※基本的な規定は未完成物件の場合と同様であるが、保全対象となる手付金等の額に関する規定が異なり、当該宅地建物取引業者が受領しようとする手付金等の額が代金の額の10分の1以下であり、かつ、政令で定める額(現行1,000万円)以下であるときとなる。

※保全措置は、未完成物件の場合の銀行・保険会社によるものに加え、国土交通大臣指定の保管機関による代理受領と預かり、宅建業者による指定保管機関への預け入れに対する質権の交付があります。

これらの手付金等の保全措置に関しては、契約前の重要事項説明で説明することを義務付けられており、これらの規定に反する説明や事実と違う説明になれば、手付金等の保全措置義務違反以外にも、重要事項説明義務違反に該当します。

分譲業者の信用度に関わらず、売主が宅建業者の場合、これらの説明がありますので、支払う手付金等がどのような取り扱いになるのか、よく確認し、理解してお支払いください。

また、判断が難しくなるのが、手付金等の保全措置が免除されるケースです。代金の5%もしくは10%以下であっても、もともとの代金が高額なため、かなりの金額になります。4,000万円の5%は200万円。

分譲マンションのように1〜2年も先になるようだと、今は良くても、リーマンショックのように一瞬の出来事で様相は一変することがあります。金額が規定外でも、保全措置等を取ってもらえればよいのですが、もし、ダメなら、逆に手付金等を多く支払って、法的な保護を得られるようにするのもいいかもしれません。

追伸:今回のコラムとは関係ないのですが、先日、マンション購入に関する興味深い内容がNHKで放送されたそうです。私は見逃してしまいましたので、ご紹介することはできませんが、“荒れたマンションが急増中:住まいのテレビマニア”さんの記事で詳しく紹介されておりますので、ご覧になってみてください。

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posted by preseek_shibata at 11:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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