[質問]
教えてください。
投資用不動産を購入したのですが、契約当日、売り主側の主任者から重要事項の説明がありました。その時まで、買主側の担当者からは、物件に関する説明は何もされておりませんでした。
契約は売主側の会社で行われました。その際、公簿売買であること、残金決済後、1週間以内引き渡しなど、初めて知ることばかりでした。その際、買主側の担当者は、私の疑問に答えることはせず、これはよくあることだなど、素人のような答弁をするのです。「貴方は誰の仲介なの」と思わずその場で怒ってしまいました。引き渡しの部分は、同時決済で契約書を作り直してもらいましたが、それ以外は、そのままでした。
重要事項が数多く書かれている中で、どこまでが、私にとって適正であったか不明です。売主さんもいらっしゃったので結局その場で、契約書に押印をしました。
しかし、この場に買い側の主任者はいなかったこと。契約書・重要事項には、その担当者が主任者のゴム印・印鑑を持参して押印していました。そして、その後、どさくさまぎれに、支払約定書を出し押印をくれといわれ押印しまいした。(前日その担当者は最終一括支払いで良いと言っていたのですがその書面には、解約時半額、決済時半額と記載されていてそこでもこの担当者のいい加減さに頭にきました、その時そのことを言うと、その場でその書面をきたなく一括支払いに訂正していました)。
後になって冷静に考えれば、押印すべきでなかったのですが、長い時間の中で重要事項の説明に対し私を助けてくれるべき担当者は、法律的知識もなく、自分の頭も判断する力を失っていました。その後、引き渡しはは終わったのですが、契約の際私に何の力も貸さず安心どころか、不信感ばかり与えたことに心の底から怒りを感じます。
業者の社長は、結果として契約に基づき引き渡しは終わったから適正だと言います。その会社のホームページには、「不動産を売る前に安心と満足を売る」と書いてありますがまったく嘘です。
契約の際買主側の主任者はいなくて適法ですか?契約のその場で重要事項・契約書法律を知らない担当者が主任者のゴム印、印鑑を押印することは適法ですか?こんなことがあって良いのでしょうか?
教えて下さい。宜しくお願いいたします。
[回答]
コメントありがとうございます。
大変な被害に遭われてしまいましたね。
公簿売買であることはよいとしても、引渡し猶予の件を契約当日まで知らされていないのは酷いと思います。仲介手数料の支払い約定書を取り交わすことは通常行われることですから問題はなく、仲介手数料の支払い方法も両者が合意すればどちらでもよいのですが、この件も含めて、事前の説明と事実が違うという点が致命的にダメです。
不動産取引の現場で、数多くの不動産業者や担当者と接触してきましたが、今回お知らせ頂いたような不動産業者が多く、大半を占めるというのが現実であり、業界への信頼を落としております。特によくある傾向として、いい加減な会社ほど表面は良く見せるということがあります。
さて、前置きが長くなりましたが、お尋ねの件について、お答えします。※同義的にとか営業的にとかは別として、法規的な点につき回答いたします。
・契約締結時に、買主側の主任者が立ち会う必要はありません。
・契約当日、かつ、主任者ではないものの押印も問題ありません。
押印に関しては、売主側の主任者が署名押印をしていれば、買主側の主任者の署名押印そのものが不要です。立会いなく代わりのものが押印することは、白紙よりは良いことですので、問題ありません。ただし、代わりのものが押印したとしても、記載されている主任者に責任はいきます。
※昔はどちらかの主任者のみの署名押印ということもございましたが、現在は取引に携わる全ての宅建業者の主任者の署名押印がされていることがほとんどです。立会いや説明はどちらかの主任者が代表してという形態は現在も同じです。
こんなことがあって良いのか?
押印や主任者の立会いなどに関しては、押印するタイミングや契約当日に立ち会ったかという表面的なことよりも、営業として会社として、お客様に向かう意識や取り組みというもっと本質のところで、あってはならないことです。
今回のケースで言えば、
・事前に買主側の主任者のチェックがあったか
・主任者から担当者に指示し、特に注意する点について、直接・間接どちらでも、事前に説明したり、調査確認するような動き、意識があったのか
・会社として、お客様のために、どのような営業活動、業務を行うのかという取り組みと意識、姿勢がどうか
という部分が問題になります。
法律的にはかからないかもしれませんが、同義的、意識、業務としてはダメだと思います。
なお、・・さんにお願いしたいのは、今回の顛末を、監督官庁(免許を交付している都道府県)に相談して頂きたいことです。
今回の件で直接処罰されたり違法性が見つかるかは不明ですが、このような業者に対し、監督官庁が実態を把握しておくことが、業界全体の向上(今回の業者への仕返し)に役立ちます。
以上がご質問とその回答になります。今回のような、宅建業(不動産会社)や宅建主任者の免許制度の他にも、不動産取引の実務や不動産流通の実態など、宅建業法の目的を叶えるにはまだまだ改善の余地があります。
第1条 この法律は、宅地建物取引業を営む者について免許制度を実施し、その事業に対し必要な規制を行うことにより、その業務の適正な運営と宅地及び建物の取引の公正とを確保するとともに、宅地建物取引業の健全な発達を促進し、もつて購入者等の利益の保護と宅地及び建物の流通の円滑化とを図ることを目的とする。
業法では、宅地建物取引業を営むのに、5人に1人の割合で主任者がいればよいとなっておりますが、事務スタッフまでは求めないとしても、営業をする担当者には何かしらの資格(証券や保険のように)が必要だと思います。
第15条 宅地建物取引業者は、その事務所その他国土交通省令で定める場所(以下この条及び第50条第1項において「事務所等」という。)ごとに、事務所等の規模、業務内容等を考慮して国土交通省令で定める数の成年者である専任の取引主任者(第22条の2第1項の宅地建物取引主任者証の交付を受けた者をいう。以下同じ。)を置かなければならない。
この資格を宅地建物取引主任者の資格そのままに移行することが消費者への利益(保護)を考えれば一番よいのでしょうが、現実的な問題として、売買担当はまだしも賃貸担当まで拡げると、実務は成り立たない。
必ずお客様全員に主任者を主任担当としてつける、主任者補佐という感じの資格者が主任担当を補佐という形であたらせる。このような形ではいかがでしょうか。
“免許を持つ者”というのは、宅建業という会社でも、主任者という個人でも、免許を持つスキルと資格があり、それぞれに責任が生じ、免許を失いたくないという自制が働く。
※主任者が不始末を行うと個人資格の主任者免許にも影響がでるため、会社を辞めるという逃げ方ができない。個人責任がついてくる。
さらに、主任者の地位を高め、特権(主任者独自の役割と主任者にしかできないこと)を明確に出すことが必要。これは物件ありきの営業にも影響し、物件情報に走りがちな消費者のスタイルにも影響する。
主任者の免許の内容を変えることは、業界に激震が走り、大混乱を巻き起こるが、その後に出来上がったものは、消費者にとっても、業界にとっても、今よりかなり良いものになることは間違いない。
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