今月半ば、東証一部上場の新興中堅マンション分譲会社であるゼファーが倒産(民事再生法申請)した。この他にもマンション建築を中心に請け負っていた中堅建築会社の三平建設など、不動産・建設関連の会社の倒産が相次いでいる。
倒産の直接の要因は、供給増、需要減少、地価高騰による仕入れ価格上昇などの下地が悪い中で、サブプライムローン問題によるファンド資金の絞込みが資金繰り悪化によるもの。
しかし、人口減少、世帯減の社会情勢に加え、今までの住宅ストックなどから、不動産市場の需給悪化は目に見えていたこと。先月末時点では1万戸超の新築在庫がある。その大きな流れがあるにも関わらず、マンション分譲業者が乱立し供給を増やせば、脱落業者が出てくることは分かりきっていた。
大手分譲会社でも、家電量販店のような“在庫一斉値下げ”を実施した。個別での値下げは、かなり昔から当然のように行われていたが、一斉値下げ、しかも目立つように告知宣伝するのは異例中の異例。
この流れは、金融市場の資金需給や資材・地価の下落などという相場的な状況で変わるものではなく、社会全体の状況から方向性は変わらないものと思われる。
さらに、新築分野だけではなく、何十年と供給され続けてきた中古マンションのストックもあり、分譲業者側から見た需給関係はさらに厳しいものになる。
このような中で購入者はどのように選んでいけば良いのか。
新築の場合、保証・アフターなどの受けやすさが中古では得られない良さである。しかし、制度しては対応できても、やはり、分譲業者が健全に事業を続けていることが望ましい。分譲業者の財務内容を見抜くのは専門的な方でないと難しいかもしれないが、私の判断材料は、マンション事業に専念しているかどうかを見ている。
今回のゼファーの場合、マンションやビルを建て、ファンドに売却して収益を上げていた。資金を回していかなければならないこと、社員や関連会社を抱えているため止まることができないことなどから、自転車操業的に資金を回し拡大路線にせざる負えなかったのだと思われる。
拡大路線に走らず、地道にコツコツとマンション事業に専念している会社の方が、資金供給の状況に左右されづらいのではないか。得てして、このような地道な会社の方が、マンションそのものも良いものを作っているようにも思える。
ファンドの資金供給縮小という直撃弾を受けたため、マンション分野の会社から倒産は始まったが、地価高騰、資材高騰、購入側の資金力低下、住宅ストックの増加など、一戸建て分野でも、近い将来に同じような状況が出てくると思われる。
このような状況は、今までの住まい探しや住宅への意識・考え方のターニングポイントになるのではないか、不動産購入のお手伝いをする現場の感覚だけだが、大きな流れが変わりつつあるように感じている。
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2008年07月26日
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